HPCとはハイ・パフォーマンス・コンピューティングの略で、高速に演算処理を行える環境を表わします。高性能なパーツを採用することでそれらが相乗効果を生み出し、驚異的な演算処理を実現します。CPUはマルチコアが主流で、コア数が多いほど同時に処理できる命令数が増加するほか、ハイパースレッディングに対応していれば1つのコアで2つの命令を処理することができ、実質コア数の2倍の演算が可能です。昨今では一部の演算処理においてはCPUよりもGPUの方が早いことが分かり、GPGPUを活用した事例も増えています。

SLIやCrossFireなど複数のGPUを組み合わせて利用することが可能で、いくつかの処理のGPUに任せることでCPUの負荷を減らしつつ、全体的な処理能力を高めることができます。ストレージの処理速度も重要で、今やハードディスクは過去のものになりつつあり、現在ではSSDを使用するのが主流です。モーターを持たないことから駆動音が一切ないだけではなく消費電力も低く、長時間稼働し続けることが多いHPCには打って付けです。読み込みや書き込みの速度もハードディスクなら最大で200Mbps程度のところ、SSDならば最大で1000Mbpsを超えるものあります。

また、複数のドライブにデータの処理を分散化させるRAIDを採用すれば、さらに速度は上がります。HPCではこれらの機器が総合的に集約されることで高速処理を実現し、学術計算などに利用されています。

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